卒論の書き方

卒論の「結論」の書き方と例文

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この記事はこんな大学生におすすめ

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  • 結論の書き方や構成がわからないので知りたい
  • ゼミや研究室で卒論の結論をどう書けばいいかちゃんと教えてもらえてない。例を見てどんな風に書くか把握したい
  • 結論の書き出しと締め方がよくわからなくなってしまった

謝辞や参考文献(目録)を除けば、卒論の最後の部分となるのが『結論』です。

「結論=まとめだよ」と教わることはあったとしても、じゃあ具体的にどう書けば?という人は多いでしょう。

何を書いて何を書かないのか?

なんだかよくわからなくなってきていませんでしょうか。

この記事では卒論の書き方と構成、文例などについて解説していきます。

卒論の結論とは締めくくり

卒論の結論とは、「結局、この研究で何がわかって、何が言いたかったか?」を書くところです。

卒論に限らず、論文は序論・本論・結論の3段構成になっています。

序論で「こんな問題があるよ」(問い)
本論で「その問題を検証するためにこんな実験・調査をしたよ」(検証過程)

そして結論では「で、結局こんなことが言えるよ」(答え)を書きます。

結論は卒論全体の締めくくりです。

卒論の書き方に関する名著『よくわかる卒論の書き方』では、結論とは以下の通り説明されています。

(a)自分が言いたいことで、(b)先行研究にはないこと、かつ(c)たしかに言えることの3つが重なる点を中心に据えます。本研究の意義、問題点、今後の課題にふれます。結論では新しい議論をしません。本論で述べたことの要約に徹します。もし新しい議論が始まりそうなら、本論に書き込むようにします。

出典:よくわかる卒論の書き方(2013)白井 利明、高橋 一郎 『ミネルヴァ書房』

この通り、実験・調査を行なった結果とそれによって導かれた答えを書くのが結論です。

注意点として、結果と考察と結論は異なります。

結果は調査や実験によって得られたただの「データ」で、考察は議論を展開する「過程」であり、結論は「答え」の部分です。

  • 結果:データAとBが得られた。
  • 考察:データAからC=Dということが言える。データBからD=Eと考えられる。
  • 結論:すなわち、C=Eである。

という具合なので、切り分けて考えておきましょう。
(考察の章の中に結論が含まれるように書く場合もあります。)

結論の中に新しい視点を持ち込んだり、新しいデータを持ち込んではいけません。

結論の書き方と例文

結論の構成としては以下のように書くといいでしょう。

卒論の構成

  1. 本研究の目的のおさらい
  2. 実験・調査手法
  3. 得られた結果
  4. 結果の意味
  5. 自分なりの考察
  6. 今後の課題

例えば、「ネコの癒し効果について」というテーマの研究なら、以下のように書けます。

結論
(1)本研究では、ネコが人間に与える心理的効果について検討した。(2)ネコと接する時の人間の脳波の変化を測定することにより、検証を行なった。(3)結果、ネコと接触している時、ネコと同じ空間にいるときに、被験者の脳からα波が通常よりも多く出ていることがわかった。(4)α波は、癒しを感じている時に出る脳波だとされ、この結果からはネコがヒトに癒し効果を与える裏付けとなる。(5)特に、ネコに直接触れているときにα波がより強く出ていたため、癒し効果を得るには身体的接触を行うことが最も効果が高いと推測される。(6)本研究ではネコについて研究を行なったが、ペットして多く飼育されているイヌ等の他のペットについても同様に癒し効果が得られるのかを検証することが課題である。

これでなんとなくでもわかるでしょうか?
各パートを1、2行程度で簡潔に書いていっています。

ちなみに、(1)(2)は省いて、いきなり(3)から書いても構いません。

他の記事で説明している章としての「まとめ」と一緒なので、そちらの記事も参考にしてみてください。

同じものとして扱われることもありますが、「まとめ」の方が、より包括的で詳しく書く傾向があります。

章としては「結論」か「まとめ」を設ける場合は、普通、どちらか一方だけにしましょう。

結論の参考例を見る方法

結論の書き方についてはわかったものの、例文をみないといまいちピンと来ませんよね。

そこで、優秀とされる卒論を見られる場所をいくつか探してきましたので、ここから卒論を見て参考にしてみてください。

結論の例をひとつ引用させてもらうと、以下の通りです。

6.結論
以上のように畳敷きは、公的空間と私的空間では起 源や性格が異なる。公的空間では、畳の敷詰めの採用 後も可動だった時期と同様、畳ごとに人物が座し、「追い廻し敷き」から〈廻り敷き〉が派生した。 この敷き方は、徳川将軍家の血筋の人物の御殿、かつその人物が座す部屋のみに採用され、それ以外では 儀式での座所の基準にしやすい〈横並び敷き〉が多用 された。江戸城の大広間では、中門廊の採用により古 式を踏襲することで将軍家の権威を示したことが指摘されている 29)。これを踏まえれば、〈廻り敷き〉の採用も差別化の方法のひとつと推測できる。

出典:近藤 美鈴(東海大学)「部屋用途と着座からみた畳敷きの使い分けと成立背景」2019年 受賞論文梗概集、<http://www.aij.or.jp/jpn/sotsuron/pdf/sotu2019.pdf>、アクセス日2019年11月19日.(優秀卒業論文賞・優秀修士論文賞 | 日本建築学会からアクセス可)

端的に、「こういうことがわかりました」「この通り考えられます」と述べていますね。

この通りのシンプルさで問題ありません。
この場合は要旨集なので、今後の課題や背景などが省略されています。

結論の文字数は何文字くらいか

卒論の結論の文字数についてですが、特に決まりはありません。

ただ、基本的に短くはなるはずです。
ページ1枚に収まるのが普通ですから、400文字も書かないでしょう。

ページが2枚にも3枚にも連なる場合は、余計なものが入っている可能性が大です。
例えば、考察をここで展開してしまっていたり、実験方法を必要以上に詳しく書いたり…

結論は、不必要なものは削ぎ落としてシンプルに書きましょう。

結論と「おわりに」の違い

結論と「おわりに」の違いってなんですか?

という疑問を持つ方がたまにいるのですが、基本的に違うはあまりありません。

「結論」「結語」「結言」「まとめ」「おわりに」これらはだいたい同じ意味・役割で使われます。

ただし、「おわりに」の方が、今後の課題がちょっと重点的に書かれるなど、将来に向けた視点が強めになる場合が多いように感じます。

また、「おわりに」に謝辞を含めて書く場合もあります。

結論が出ない時はスタートを考え直す

特に文系の方で、調査を進めてもテーマに対してうまく結論が出ない・書けないと感じる方もいるかもしれません。

それは、研究を始める前の部分に問題があるケースが多いです。

もしかして、研究論文ではなく、感想文や報告文になっていませんでしょうか?

ちゃんと学術的な研究らしく、仮説を立てて検証する流れになっていますか?
背景・目的などが明確に設定されているでしょうか?

研究論文は、わかったことや調べたこと、考えたことを羅列するのではなく、ある目的(仮説の検証)を達成するために道筋立てて論を展開していくものです。

研究における目的とは、先行研究(他の人)が明らかにしていない点や論じられていない点を明らかにすることです。

この「目的というゴール」が明確でないと、そもそもどこに向かっているのか迷子になるので、結論が出ない、なんてことになってしまいます。

まずは設定されている目的が適切かどうかを確認しましょう。

もし、すでに明らかなことを調べるだけなど、研究を行う意義がない目的を設定してしまっていた場合には考え直した方がいいでしょう。

まとめ|結論の書き方のセオリーを把握して正しい卒論の締めを

この記事では、卒論の結論の書き方について解説をおおないました。

  • 結論は、卒論の締めくくりであり、得られた結果をもとに考察された「最終的に言いたいこと・言えること」である
  • 結論の構成は、「本研究の目的のおさらい」「実験・調査手法」「得られた結果」「結果の意味」「自分なりの考察」「今後の課題」(一部省略可)
  • 結論が出ない場合は、その前段階に問題がある可能性あり

結論はこれまで長々と卒論を書いてきて、最後に一番言いたかったことをバシッというところですから、ここでヘニャッとしないように正しく結論が書けるようにしましょう。


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