- 卒論の実験や調査に失敗してしまった…他のテーマや方法でやり直す時間もないし…私ってひょっとして卒業できない?
- このまま思ったようなデータが実験から得られなそうなんだけどどうしよう。不安です。
- 卒業研究って実験に失敗したらどうなるんでしょうか?留年するしかないですか…?
特に理系の方にありがちな不安、「もし実験に失敗したらどうなるんだろう?」「実験に失敗してしまったんだけどどうしよう?」という不安。
あなたも、そんな不安を抱えながら卒業研究を進めていませんか?
もし、実験の失敗によって卒論が不可になり留年ってことになれば、人生に対するインパクトが大なので不安に感じることは仕方ないかと思います。
この記事では、卒業研究において、「実験に失敗してしまったらどうすればいいのか?」ということについてあなたにご説明していきます。
実験は失敗しても卒業できる
一番のあなたの関心ごとから言います。
実験に失敗しても卒業できます。
本来、科学実験というのは失敗するのが当たり前です。
プロの研究者だって、何度もなんども失敗して、何年もかけてひとつの論文を書くこともあります。
1年やそこらの期間で思うような結果が出なくても、それほど恥じることでもありません。
もちろん、実験には成功した方がいいんですよ。
その方が自分の感情がスッキリするし、ちゃんとした論文に仕上がりますからね。
でも、仮説通りの結果が得られなかったり、データが集められなかったりして実験に失敗しても、悲観して卒業を諦める必要はないということです。
失敗した時は失敗したなりの論文の書き方があります。
でも、こんな実験の失敗は卒業できない
実験は失敗しても卒論は書ける、という話をしましたが、書けない場合もあります。
それは、サボっててろくに何もせずに結果が出ない、教官のアドバイスも聞かずいい加減な方法で実験して失敗するべくして失敗した、という場合です。
この場合は、どうしようもありません。
正しい方法で何かをして失敗したのならどうとでもなるのですが、何もしない、もしくはいいかげんな方法で実験して失敗した場合は何も書けることがありません。
それは失敗ではなく怠慢です。
リカバリー不可能なので、心当たりのある人は心を入れ替えて今からでも指導教官に相談するところから始めてください。
実験の失敗もひとつの結果である
実験に失敗すると、「自分のこれまでの苦労はなんだったのか」と絶望的な気持ちになるでしょう。
特に理系の大学生は、実験が生活の一部になっているくらい注力が必要ですから、それに失敗した時の心理的痛手はでかいです。
でも、実験に失敗してもあなたの時間や労力が無駄になったわけではありません。
「こうすると失敗する」という先行事例をあなたは作れたんです。
エジソンも、「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」という名言を残しています。
失敗は、科学の発展には欠かせないものであり、あなたの失敗した研究も科学の発展に一役買っているんです。
その失敗の理由を深掘りすれば、成功するための糸口になります。
結果は必ずしもポジティブなものである必要はありません。
ネガティブなものでもいいのです。
しかし、それをちゃんと形として残さなければ、本当にあなたの時間と労力は無駄になってしまいます。
続いて、実験に失敗した時の卒論の書き方について解説していきます。
実験に失敗した時の卒論の書き方
実験に成功した場合と失敗した場合では卒論に書く内容が異なります。
実験に失敗した時の卒論の書き方について、解説をしていきます。
実験に失敗しても、序論(はじめに、背景や目的)を変える必要はありません。
研究というのは、仮説を立てて検証する作業であり、立てた仮説や検証方法は、実験に失敗しようが成功しようが変わらないからです。
影響するのは、結果と考察です。
卒論で実験に失敗した時の書き方の基本スタンスは、「これをこうすると失敗するのでどうしたらうまくいくだろうか」ということを書きます。
そして、なぜ失敗したかを掘り下げます。
考えられる妥当な理由を存在する限り書きます。
最後に、どう方法を改善するかを今後の課題として書きます。
整理すると、
- 目的・・・〜という仮説を検証するためにAという実験をする
- 結果・・・Aでは仮説とは違う結果が得られた
- 考察・・・仮説と違う結果が得られたのは〜と言う理由であると考えられる。Bという方法ならうまくいくかもしれない
- 今後の課題・・・Bという方法の有効性を検証する
ということです。
もし、時間的に余裕があるようなら、Bの有効性が検証できそうな実験を追加で行うとより論文として説得力が増すでしょう。
このように書いておけば、「実験に失敗したからお前は留年」なんてことは言われません。
とにかく、「実験に失敗しちゃった!どうしよう」なんて思い悩んでも1ミリも解決しないので、ここで学んだことを参考にした上で指導教官に報告と相談をしましょう。
もちろん、前に話したように、失敗して当然な方法で実験を行えば考察もクソもないので、研究の立案段階からこまめに指導教官と相談しておくのが大事です。
卒論発表においても同様
中間発表や卒論発表会においても、基本的に同じスタンスで構いません。
ちゃんと研究の背景、目的を説明し、結果を話します。
仮説通りの結果は得られなかったものの、その理由や改善策についてしっかりと説明ができていれば発表としては成立しています。
学会の発表では失敗談の発表をしてもあまり意義がありませんが、大学の中間発表や卒論発表会ならそれでも大丈夫です。
大学の卒論においては、結果と同様、プロセスも評価されるからです。
胸を張って堂々と発表をしましょう。
まとめ|実験の失敗そのものは問題ではない。大事なのはまとめ方
今回は、卒業研究において実験に失敗してしまった場合の卒論の対処法を書きました。
- 実験に失敗しても留年の心配はない
- 実験に失敗した場合は、卒論で失敗した理由と改善策について考察を行う
- ただしサボりやいい加減な実験方法により失敗しても救済できない
もし、あなたが実験に失敗してしまい、「卒業できないのでは」と不安に思った時は、今回の記事を参考にしてなんとか卒論を書いてください。