- 他の人と違う、こうなんか面白いテーマで卒論書きたいんだよね!文系だから自由度高いしさ!
- 人生で一回の卒論、せっかくなら自分のお気に入りの面白いテーマにしたいじゃん??何か例とかない?
- 卒論のテーマが全然面白くないって言われたけど…面白いって何さ?
大学生ならほとんどの人が、卒論のテーマには、頭を悩ませますよね。
そこで「せっかくならインパクトのある面白いテーマを選びたい!」という大学生もいるのではないでしょうか。
そこで、「卒論 テーマ 面白い」なんて検索してたどり着いた方も多いかと思います。
確かに、卒論のテーマを人に話した時に「えぇ〜〜!なにそれ面白そう!」と言ってもらえた方がなんとなくやってよかった感がありますよね。ずっと大学内で公開される可能性のあるものですし。
まぁそんな下心があるかどうかは置いておいて、今回は、あなたのために、面白い卒論テーマの決め方について解説していきます。
主に文系寄りの情報になりますが、理系でも参考にできると思います。
目次
テーマ自体が面白いことは不要
いきなり話の腰を折って申し訳ないのですが、そもそも卒論のテーマ自体には面白さは必ずしも必要ではありません。
卒論で評価されているのは、「自分で設定した問いを、自分の力で調査し、論理的に考察して論文という形としてまとめられるか」という問題解決能力を見ているのであって、面白いテーマを考えられるかどうかという想像力を主に見ているわけではありません。
(想像力も一定必要なんですけど、それだけが重要視されているわけじゃないよということです)
ですから、地味な研究でも、しっかりと入念に調査され、考察もしっかりしていて、詳細によくまとまっている卒論は非常に高く評価されます。
あなたが卒業するためには、面白いテーマにしようとして無理に奇抜なテーマを探さなくてもいいということです。調査・研究可能で、あなたの力量で手に負えそうな研究でないと挫折します。
それでも「面白いテーマにしたい!」という方は続きを読んでください。
面白いテーマを探す方法
面白いテーマを探そうとするとぶち当たる「そもそも面白いとは何か?」「面白さを作る方法は?」という問題。
実はこれは難題です。世の中の脚本家とか漫画家などの熟練のクリエイターの方々は、この「面白さとは何か」を追求してウンウン悩みながら作品を作っています。
この問いは、永久に答えが出ないでしょう。答えがあったらみんな知りたいです。私もライターとして仕事をしていますから、ぜひ知りたいです。
ですから、「面白さは何か」なんて軽々しく言えないのですが…
ある程度、多くの本で共通して言われている面白さの方程式があります。
それは、次の2つの要素がバランスよく共存していると面白さが発生しやすいと言われています。
面白さのポイント
- 共感
- 意外性
共感というのは、聞いた人が自分の体験に照らし合わせてイメージできることです。生活に身近な「自分ごと」と感じられるものって感じです。
意外性とは、そのまんまですが、無関係なものが結びついたり、予想を裏切ったりすることです。
共感できても意外性がないと、「…で?」となりますし、意外性があっても共感できないと「…なんの話?」となるわけです。
例えば、
ドラえもんは非常に日本人に人気がありますが、あれは私たちの共感しやすい「小学生の日常」という世界に、非日常的な存在であるドラえもんとひみつ道具が乱入してくるから面白くなるんです。
これがもし、のび太が犯罪者で重度の精神障害者で心身ともに健康でなく、かつ舞台がハットリバー王国(オーストラリア西部にあるマニアックな国)で、ろくすっぽ背景の説明もないままにストーリーがすすんだら視聴者は置いてけぼりです。あまりにも背景が特殊すぎるので共感しにくいのです。
SFなど、非日常が舞台の映画や漫画はたくさんありますが、あれは世界観が私たちが理解できるように手間暇かけて詳細にちゃんと描かれているから共感が可能なんです。逆に言えば、非日常的な世界観なほど、詳細な描写がないと意味不明になります。
一方で、日常的な世界が舞台だったとしても、ドラえもんの代わりにお父さんがのび太を助けてくれる話だったら、意外性がないのであまり面白くないんですよね。困ったら保護者に助けてもらうなんて意外性もなんもないし、あまりにも現実的すぎます。
あなたも普段の生活で、よく知らない分野のこと話されたり、全然オチがない話を聞かされたりして「あーこいつの話つまんねーなー」と思ったこと、あるんじゃないでしょうか?
ということで、共感できるけど、意外性があるという絶妙なバランスが成り立っているものに、私たちは面白さを感じやすいんです。この方針で考えるのがおすすめです。
この考え方をもとに、面白いテーマの例を考えてみましょう。
面白い卒論のテーマの例を公開
さきほどの『共感』『意外性』を意識するなら、身近なテーマ(共感)に一見無関係そうなもの(意外性)を結びつけると面白いテーマになりやすくなります。
これは経済学・心理学・経営学・社会学・スポーツ学といった研究分野のくくりに関係なく使える考え方だと思います。
(この理屈で言うと、理系は専門性が高くなるので面白いテーマが作りにくいということなりますが…)
いくつかアイデアを出してみましょう。面白くなるように仮のテーマを考えました。基本的に文系寄りです。「おもしろくねーぞ」と思ってしまったら、すいません。許して。
面白い(かもしれない)テーマの例
- 夢の国ディズニーランドにおけるアルバイトの労働搾取の実態について
- 老人介護で蔓延する高齢者から労働者に対するセクシャルハラスメントの防止策
- 宗教戦争におけるモテ・非モテの構造
- フェイスブックのアルゴリズムを利用したテロ組織の人材募集活動について
- 日本のオタク文化における潜在的暴力性の考察
- 高等学校時代での所属ヒエラルキー階層と平均収入における関連性
- 関西弁を使う関東人の自己肯定感感情の低さについて
- 健康に対する脅迫的マーケティング活動による消費者への悪影響の調査
- MacユーザーとWindowsユーザーの自由主義的政治的ポリシーの違いについての考察
なんかどれもあまり健康的でないテーマになってしまいましたが…汗
イメージが浮かぶ身近な話題に、一見無関係そうな要素を持ち込んでいることがわかるでしょうか?(私の考えたアイデアが面白いか面白くないかは置いておいて)
このように、いったん共感できるような身近な対象について、思いっきり関連性がなさそうな要素をつなげてみてください。
すると、面白くなる可能性が高いです。
「さぁこれがおすすめのテーマの一覧です!検索してどうぞ使ってください!」
と言いたいところですが、それをやってもあなたのためになりません。というかそれをやると他の大学生とかぶります。
検索して出てくるもんでもありませんので、いったん自分で考えてみましょう。アイデアが出ない場合は、まずはネットで検索するなり、書籍を読むなりして情報収集してみましょう。
学術的・社会的に意義があるものも「面白い」と評価される
論文の場合は、「面白い」には別なベクトル(方向性)もあります。
「学術的・社会的に意義がある」「役に立つ」というのも、「面白いテーマ」として評価されます。
あなたの研究によって、誰かがいい思いをしたり、困りごとから解消されるというテーマは、こっちのベクトルの「面白いテーマ」になります。
どっちかと言えば、理系の場合は、基本的に問題解決的な研究が多いと思うので、こちらの面白さを追求した方がいいと思います。
こっちのベクトルの面白さを追求するには、まず「問題点の発見」が一番重要です。あなたの経験や知識の中から、「解決したい」「なんでこんな非合理的なんだ」と思った出来事を探してみてください。
そうすれば、面白いテーマに出会える可能性が高いですよ。
まとめ|面白いテーマを知りたければまず面白さについて考えよう
今回は、卒論の面白いテーマを見つける方法について解説しました。
- 卒論のテーマは、面白い(ユニークである)ことは必ずしも必要ではない
- 面白さとは「共感」「意外性」のバランス
- 学術的・社会的に意義があるテーマも面白いと評価されやすい
多くの人が人生で1回か2回しか書かない卒論。どうせなら面白いものにしたいと考える人は多いでしょう。
テーマ選定に困っている人は、是非ともこの記事を参考にして、自分のお気に入りのテーマが見つかるようにしてみてください。