この記事はこんな人におすすめ
- 色々卒論に関して情報収拾したけど、こっからどうテーマを決めよう?
- なんかぼんやりした研究テーマしか思いつかなくてピンと来ないんだよね。
- 机に座ってウンウン考えているけど、チープなアイデアしか思いつかない…
あなたはアイデアマンですか?おそらく「はい、めっちゃアイデア出すの得意です!」と言える人はだいぶ少ないのではないでしょうか?
「卒論テーマのアイデアが出るかどうか」というのは一見センスの問題に見えますが、実はアイデアを出す方法はいくつか確立されています。
自分はアイデアが出ないから…と、自信を持っていなくても、それはアイデアを出す方法を知らなかっただけです。今回ご紹介する「アイデアを出す方法」を覚えれば、湯水のように面白いアイデアを生み出せるようになる可能性があります。
卒論のテーマを決めるには、情報収拾をしたのちに、いくつかアイデアを出しながら内容を固めていく必要があります。「これだ!」という、自分にぴったりマッチして、他人から評価されやすいテーマが決められれば、かなりその後の作業がはかどります。
ぜひ、今回ご紹介する「アイデアを出す方法」を使って、納得のいく卒論のテーマが決められるようになりましょう。アイデアを出す方法は、あなたが社会人になってからも役に立つので、ここで覚えておいて損はありません。
目次
情報収拾とアイデア出しを並行するのがおすすめ
まず、注意点として情報収集(参考文献探しなど)とアイデア出しは、同時並行でやります。理由は次の2つです。
- 情報に触れているときにもっともアイデアが出やすい
- テーマはブラッシュアップするもの
情報に触れているときにもっともアイデアが出やすい
人間の脳は、じーっと考えているときよりも、何かをしている時の方がアイデアが出やすいです。ですから、「テーマをどうしようかな」と考えながら、情報収集は継続することが大切です。
同じように、パソコンの前であーでもないこーでもない、思い悩んでいるよりは、調べ物をしてみましょう。そうすると、ふとした瞬間にアイデアが出てきます。
書籍を読むなどして情報収集をしているときは、色々なことを頭の中で考えているはずです。疑問に思ったこと、より深く知りたいと感じたこと、自分なりの意見が出せそうに感じたこと、など。卒論のテーマになり得る疑問が湧いて出てきます。
それらが出てきた瞬間に、メモとして残しておくことを繰り返すと、いずれそれが自分のテーマにつながってくることがあります。ですから、情報収集と、テーマのアイデアを練る作業は同時に行って徐々に自分の考えを固めていくことが大事です。
アイデア出しをしてみて、いいアイデアが出なければ、追加で情報収拾をする。情報収拾に飽きたらアイデア出しをしてみる。というのを繰り返すうちにいいアイデアに出会えるはずです。
テーマはブラッシュアップするもの
テーマは、「最初に決めたもので確定!」ということはあまりありません。
情報収集や実験、調査をするうちに、もっと有意義なテーマが見つかったり、より発展的なテーマに練り込まれていくことはよくあります。
そのように、自分のテーマを見直し、練り直す作業を繰り返して(ブラッシュアップして)ください。あなたの卒論の最終的なクオリティが上がりますし、あなたの思考力・問題解決力の向上になります。
そのためには、継続的な情報収集が欠かせません。
アイデアのヒントは「問題解決」
「テーマ、テーマと言われても全然イメージがわかないぞ…??」と、思うかもしれません。
そこであなたに持って欲しいのが、「問題解決」の視点です。
卒論に限らず、研究を行う際は、何かの問題解決であることが基本です。
- わからなかったことを究明する
- 発生している問題を解決する
- ちゃんと考えられてない(研究されていない)ものを詳しく考えてみる
というものが、あなたのテーマになる可能性があります。
例えば、「より優れた自動運転技術のシステムの開発」は、1にあてはまりますし、「自動運転技術を導入するためにどう法整備すべきか」というのは2に当てはまります。「自動運転技術により発生した事故の責任は車の持ち主か開発者か」という問題を考えるのは3に当てはまりますよね。これらの要素が複合するテーマも多くあるでしょう。
書籍を読んだり、論文を探したりしていると、
「あれ?ここのところって、他の人、ちゃんと研究していないのかな?」
「ここの視点を、あそこに結びつけたら何か新しい知見が得られそうだ」
「ここで筆者はこう言ってるけど、本当かな?」
という疑問や考えがフッと出てくると思いますのでそれを逃さない様にしてください。それがあなたの卒論テーマの元になるのです。
アイデアを出すテクニック7選
「アイデアが出ない!」「全然テーマが思いつかない!」
と嘆いているのはあなただけではありません。世の中の人たち(特に頭脳労働の人)はみんな悩んでいます。そんな困った大人のために、「アイデアを出すための方法」がいくつか発明されています。
ここでは、あなたの卒論のテーマのアイデアを絞り出すために、役に立つアイデア出しのテクニック(アイデアの出し方)をいくつか紹介します。
とにかく紙に書く
「うーん考えてもアイデアなんて出てこないし、考えもまとまらないぞ!」という人におすすめのテクニック、それは紙に書き出すこと。
何を書くかって?なんでもいいです。とりあえず思ったものを書いてください。それすら何も頭の中に浮かび上がってこない人は「あああああ」と書き続けてください。字でもいいし絵でもいいです。とにかく手を動かすことが大事です。
卒論のアイデアを練る時は、とにかく紙に書いて頭の中にあるものを外に出しましょう。
最初のうちは、「こんなことしてなんか役に立つんか?」という疑問に襲われますが、気にしないで続けてください。色々書いていくと不思議なもので、ふとアイデアが出たり、自分の考えが整理されたりします。自分の思ったことが視覚化されるので、「あっ、これとこれ、繋げたら面白いかも」というアイデアが出る可能性もあります。
人間の脳の容量は、あなたが思う以上に少ないのです。自分の頭の中だけで物事を考えようとすると、すぐに容量オーバーになり思考停止します。ですから、紙に書いてどんどん思ったこと、考えたことを吐き出してください。
マインドマップ
あなたはマインドマップという手法をご存知でしょうか?
普通、ノートなどに何かを書き記す時は、上の行から下の行へと文章を書き記すかと思います。この記事みたいに。
しかし、マインドマップという方法は、ページの真ん中にテーマを置き、そこから枝分かれする様に言葉と絵、図を使って情報を整理する方法です。
言葉だけだとわかりませんね。下の画像がマインドマップです。
出典:マインドマップの学校
この方法の良いところは、どの情報と情報がつながっているのか視覚的にわかりやすいというところです。このマインドマップという方法は、脳の情報処理の構造と似ているため、情報が整理しやすいと言われています。
発達障害で計画を立てたり物事を整理できなかったりする人や識字障害の人が、このマインドマップを使って生活が改善されるというケースもあるようです。
このマインドマップを使って情報を整理すると、欠けている情報や、繋げられそうな情報が視覚的に見える場合があります。それがあなたの卒論のテーマのアイデアとして使える可能性があります。
マインドマップの書き方について詳しく知りたい方向けに、おすすめの書籍を紹介しておきます。
ブレインストーミング法
「ブレインストーミング」という言葉は、あなたも聞いたことがあるかもしれませんね。このブレインストーミングとKJ法(このあと説明します)により、あなた一人では思い浮かばなかったアイデアが見つかる可能性があります。
ブレインストーミングとは、複数人で、あるテーマについて自由にアイデアを出し合うことです。普通の雑談と違うのは、以下の原則があることです。
1.批判をしない
他人のアイデアを批判するようなことはしてはいけません。批判は参加者の自由なアイデアの発表を妨げ、モチベーションをも下げます。ただし、発展的に新たなアイデアを促すような発言ならしても構わないということになっています。2.自由奔放
突拍子もないアイデア、実現不可能であろうアイデア、言いにくいアイデア、奇抜なアイデア、なんでも大歓迎です。3.質より量
良いアイデアを出そうと無理をするのではなく、とにかく量をこなします。問題解決への切り口を多く挙げるためです。4.付け足しと結合
新たなアイデアを生み出す方法として、他人のアイデアに付け足したり、別々のアイデアを結合させるといった”便乗”もOKです。
ざっくりまとめると、
批判や意見をしないで
どんな考えでも
とにかく数を出して
つなげて発展させる
ということですね。
あなたの卒論のテーマを決めるために、研究分野のあるひとつの問題についてみんなでブレインストーミングしてみましょう。
例えば、社会福祉系の研究であれば、「待機児童が多い」という問題があれば、これが発生する理由や、それによって引き起こされる事象についてブレインストーミングしてみます。そうすると、表面的ではなく、他の研究者もあまり気づいていないようなより根深い問題が発見できるかもしれません。そうすれば、それがそのまま自分のテーマになる可能性がありますよね。
こうして、他人の視点を持ち込むことで、より具体的かつ発展的なテーマが見つかる可能性があります。
やり方については以下の書籍が参考になると思いますので紹介しておきます。
一人ブレスト
えっ、一緒にブレインストーミングをしてくれる友達や先輩がいない?
Oh…それは困りましたね…
でも大丈夫。そんなあなたのために、一人ブレインストーミングという方法があります。
この「ひとりブレスト」というサイトで、一人でブレインストーミングができます。
サイトからいろいろな質問をされますので、それに答えていくことにより、自分の考えを深めることができます。
KJ法
KJ法とは、「付箋マッピング法」とも呼ばれます。ひとつの付箋にひとつのアイデア等を書き、それをグループ分けすることにより、情報の整理統合をする方法です。ひとつのアイデアと他のアイデアの繋がりが視覚的に見えるようになるので、散らかっていた頭の中がスッキリするだけでなく、アイデアが出やすくなります。
ブレインストーミングとセットで使われることが多い方法です。ブレインストーミングで、出たアイデアを付箋に書いておけば、あとからKJ法でアイデアを整理することができます。
KJ法のやり方については、以下の書籍が参考になるので、紹介しておきます。
希望点列挙法
希望点列挙法とは、何かの課題に対して、「どうしたらもっと良くなるか」をひたすら考えてみることによって、アイデアを出す方法です。
例えば、「定年後も健康に生きるには」という課題を設定した時には、「定期的に運動する仕組みがあったらいい」「健康診断が自宅でもできるくらい手軽に受けられるようになったらいい」などのアイデアが出てきますよね。
このように、できるできないはひとまず置いておいて「もっと良くするにはどうなったらいいか」を考えていけば、卒論のテーマになりうるアイデアが生まれる可能性があります。
欠点列挙法
欠点列挙法は、希望点列挙法の逆です。「あれはここがダメなんだ」という欠点をとにかく出してみる方法です。無視できるくらい些細なものでもとりあえず出してみます。
希望点列挙法の例と同様に、「定年後も健康に生きるには」という課題であれば、「家に困りがちになるのが悪い」「人と会わなくなるのが良くない」という欠点が出てきます。
こうした欠点をアイデアとして出していき、使えそうなアイデアに絞りこんでいくことが、卒論のテーマを考えるために有効です。
まとめ|アイデアを出す7つのテクニックで納得のいくテーマを見つけよう
今回は、卒論のテーマが決まらない方向けに、アイデアを出す方法を解説しました。
- 情報収拾しながらアイデア出しをしよう
- 卒論のテーマは、問題解決の視点を持つと色々浮かんでくる
- アイデアを出す7つの方法「とにかく紙に書く」「マインドマップ」「ブレインストーミング法」「一人ブレスト」「KJ法」「希望点列挙法」「欠点列挙法」
アイデアを出すのは、テクニックです。センスの問題というよりも、方法の習得と実践次第です。ここで紹介したアイデアを出すための方法は、あなたが社会人になってからも絶対に役立ちますので、是非ともここで身につけておいてください。