この記事はこんな人におすすめ
- 卒論(卒業論文)の題目ってどんな風に付ければいいの?
- 題目がいい感じに決められない。決め方がわからない…
- みんなどんな題目にしているの?
卒論の題目(タイトル)は、その論文が何について書いているのかを端的に示すものです。
この題目の書き方次第で、あなたの論文が読んでもらえるか決まってしまいます。なぜなら、読者が一番最初に触れる部分だからです。
卒論の内容の不一致を起こせば、読んでもらったものの、「なんだこれタイトルとちげーじゃん」と思われ憤慨されます。
ここでは、卒業論文の題目のつけ方(決め方・書き方)について解説します。
目次
題目をつけるときのポイント
題目をつけるには、以下のポイントに気をつけます。
研究対象と論点
あなたが取り組んでいる研究対象と、論点が最低限伝わらないといけません。
研究対象は何か、どんな論点から考察・研究を行なっているのかをいったん明確にしましょう。
研究対象や論点が複数あって…という場合は、いったん抽象度をあげて考えてみましょう。
抽象度を上げるというのは、「幼稚園児・小学生・中学生」だったら、「児童」という抽象度の高い言葉でまとめてみるということです。
抽象度を上下させて、適切な言葉を探し出しましょう。
キーワードを明確にする
あなたの論文は、何に関する論文でしょうか。
それを示す大きなヒントは、「キーワード」です。
特に、専門用語のキーワードが入ることが望ましいです。
心理学ひとつとっても、「認知的不協和」「カクテルパーティ効果」「単純接触効果」などたくさんのキーワードがありますよね。
もし、研究した場所が重要なら、「淡路島」のように地名がキーワードして入るでしょうし、手法に独自性があるなら「文献学的考察」のように手法や着目点がキーワードとして入るでしょう。
あなたの研究に関する専門用語(キーワード)はどんなものがあるかをまず洗い出してみましょう。
その中で最も大事なものを1〜2語、厳選して題目に盛り込みます。
研究内容を一言で他人に説明できるか
あなたの研究を20文字以内で言うとなんでしょうか。
専門用語が長いなどの事情がありますから必ずしも20字以内とダメというわけではありません。
要するに、一言で言うとどんな研究かというのをいったん自分の中で明確にしないといけません。
これが自分の中で明確になっていない限りは、いい題目は決めようがありません。
自分の研究の内容を一言で他人に説明してみてください。これができないようなら、自分の中で煮詰まっていない証拠です。
抽象的にしてみたり、逆に具体的にしてみたりして的確に表現できることを目指しましょう。
型に沿う
卒論に限らず、論文の題目はある程度型があります。
ここまでの3点が抑えられれば、あとは型に沿って当てはめるだけです。
型に沿えば妙な題目にはなりません。
論文は独自性・新規性が大事だとは言いますが、論文の付け方で出すもんじゃありません。
いくつか型のパターンがありますので、続いて論文の題目の型について紹介していきます。
卒論の題目の型について
卒論の題目を眺めていると、いくつかのパターンに分かれていることがわかります。
逆に言えば、論文の題目のつけ方は数種類のパターンしかないということです。
どんな型があるのか、参考例と一緒に紹介していきます。
なお、ここでの題目の型は私が勝手に分類して名前をつけたものなので、公式なものではありませんが、考える参考になると思います。
問題提起型(〜か)
最後に「〜か」「〜とは」と疑問文で終わる題目です。
読者に対して疑問を投げかけるような題目です。
論文の論点が明確で、何かを検証していく感が強いです。
- 発生現象学において他我がどのように構築されるか
- ハトはトポロジーを知覚できるのかートポロジー的特徴を手がかりにした弁別課題による検討ー
- 観光によるイメージ形成がもたらすものとはー道の駅とみうら枇杷倶楽部の事例からー
体言止め型
最後に名刺で終わる題目のつけ方が『体言止め型』です。
重要なキーワードを最後に持ってくることで、重要なキーワードが何であるか、論文の主題がなんであるかを示しやすくなります。
- スピノザから学ぶ自由論
- コミュニケーション・メディアと自己承認欲求
- 出征順位と関わり合いから見るきょうだい
について型(〜について)
最後に「について」「〜に関する考察」「〜の検討」などといった言葉で
安直に思いつきやすく何にでも使えるのですが、論文の焦点がぼやける可能性があり、使用には注意が必要です。
- 待機児童問題の実態について
- 強化学習に基づくカテゴリー弁別における影響遙邨ついての検討
- 有舌尖頭器の携帯分類・編年試案と考察
サブタイトル型(ー〇〇ー)
補足のように、末尾に「ー〇〇ー」とつけるタイトルのつけ方もあります。
他の型と併用可能です。
一言にまとめるとなんだかややこしくなってしまう場合や、研究の範囲(時代・場所・論点など)を絞り込む場合などに用いられます。
「抽象的な概念ー具体的な手法・観点ー」という使われ方が多いです。
- ミュージアムにおける仕掛けの検討ー美術館のキャプションを題材に
- 選択型における確率知覚ー非現実的楽観傾向の検討ー
- 非行少年の抑止について支援の現状ーボランティア活動を通してー
まとめ|題目の書き方はポイントと型を抑えよう
今回は、卒論(卒業論文)の題目について解説をしました。
- 卒論の題目は、あなたの研究内容を知るために読者が触れる一番最初の情報
- 卒論の題目は「研究対象と論点」「キーワード」「一言で言うと」「型」がポイント
- 型には問題提起型・体言止め型・について型・サブタイトル型がある
卒論の決め方に困っている方は今回の内容を参考にしてください。