この記事はこんな方におすすめ
- 参考文献読むのってやたら時間がかかってしょうがない
- 参考文献は読んだものの、いざどの文献にどんな内容が載っていたか忘れてしまい二度手間に
- 文献が英語で。。。なかなか読めない進まない
卒論を書くとなると、膨大な参考文献に目を通さなくてはならなくなります。これが結構大変です。
研究も、バイトも、授業もあるでしょうから、忙しいあなたにとってはなるべくなら効率的に参考文献を読みたいですよね。
ですが、「読んでみたらなんか違うな…」「あれ、あの内容、どこの文献に書いてあったっけ…?探すか…」なんて状態になって非効率的になっていませんか?
今回はそんなあなた向けに、効率的な参考文献の書き方をご紹介します。
目次
まずは書籍で広く浅く
学術論文は、基本的に取り扱うテーマが非常に狭いものです。例えば、生物学だとしたら、「概日周期を制御する分子機構の解明」みたいなニッチなものを取り扱っているわけです。なぜなら、それくらい細かくしないと学術論文として成立しないから。
ですから、正直、いきなり学術論文を読みだすのはあまりおすすめしません。学ぶ分野がピンポイントすぎるし、そもそもその論文を理解するための前提知識が欠落している可能性が高いからです。だから、読んでいてもよくわからなくて眠くなります。
ではどうすればいいかというと、まずは書籍で専門分野についてざっくりと知識をつけておくことをおすすめします。書籍は、取り扱っているテーマについて網羅的に解説されている便利な道具です。広く浅く学ぶためには、うってつけです。
書籍に載っている数式の導出方法などといった細かい部分については覚えなくてもいいです。大切なのは、それが意味するものです。専門分野ごとに、特別な単語や概念があるので、それをまずは抑えるのです。
もちろん、書籍は膨大な量があるので、最初から最後までバッチリ読む必要はありません。必要な箇所を、重要度・関連度が高いところから先に読んでいきます。まずは目次を読み、読む箇所の見当をつけた上で、そこを一通り読みます。その際に、わからない箇所や重要そうな箇所には付箋を貼っておきます。そして、一周読んだ後、付箋をつけた箇所を精読すればいいのです。
そうすれば、学術論文を読むのが圧倒的に楽になります。まずは、書籍で広く浅く知識をつけることを最初にやってみてください。WEBサイトで広く浅く知識をつけることもできますが、あまりWEBサイトは専門性の高い内容については情報が欠落していることが多いのであまりおすすめしません。参考程度には使えます。
論文は「要旨」か「まとめ」だけ読む
全ての論文を、最初から最後まで読んでいたらいくら時間があっても足りません。
そこで、まずは要旨(概要、Abstract)もしくはまとめ(Summary)だけ読むことをお勧めします。要旨(概要、Abstract)やまとめ(Summary)には、論文の全体像が簡潔に書かれています。そこだけをまずは読んで、精読が必要そうと感じた論文だけ本格的に読むことをお勧めします。
ノートにメモしながら読む
書籍や論文に限らず、文献から得た使えそうな情報や重要な情報は、別にノートを用意してそこにどんどんメモしておくことをお勧めします。また、メモした際には、どの文献からの情報なのかもメモしておきます。メモする際は、どの文献からの情報なのかもメモしておく方があとあと楽なのです。メモが面倒くさければ、スマホで書籍名や論文名など、文献の名前の写真を撮っておくといいです。
あとあと卒論の参考文献一覧を書く段になって「あれー、この情報、なんの文献から引用したんだっけ」となったら、いちいちまた探さないといけません。面倒くさいですよね。
また、ノートは1冊にまとめた方がいいです。分野ごとにノートを分けると、かえって効率が落ちます。1冊にまとめておけば、「とりあえずこのノートのどこかに書いてあるはず」という安心感が得られますので、心理的なストレスが減ります。
ノートのまとめ方については、マインドマップが個人的にはおすすめです。情報と情報の繋がりが視覚的にわかるので、頭の整理になるのです。
とりあえずコピーする
図書館から借りた本や雑誌は、2週間などの返却期限があります。頻繁に使うような場合は、つどつど借りるのも面倒くさいですよね。そこで、必要そうな箇所については、コピーしてしまいましょう。
ただし、個人利用でも、半分以上複製すると違法なので注意してください。
コピーする際には、どの文献からコピーしたか忘れないように、書籍の筆者・タイトル・発行年・出版社もコピーしておくか、メモしておきましょう。これが意外と抜けがちで、「このコピー、どの文献だっけ…?」となりがちなので注意してください。
友達とディスカッションする
知識やスキルを身につけるためには、インプットとアウトプットの両方を行うことが最も効果的です。
ですから、書籍や学術論文を読むことでインプットはできますが、アウトプットはできません。そこで、友達(研究室の先輩後輩、指導教官でもいい)とディスカッションを行うことがおすすめです。ディスカッションといっても、その内容について雑談すればいいだけです。
そうすると、意外と自分が理解できていなかったことに気づいたり、喋っているうちに頭の中が整理されてきます。また、あなたの主張の穴に突っ込んでもらえるかもしれないので、説明を強化すべきポイントも見えてきます。すると、どんな文献を読む必要があるかがまた見えてくるのです。
英語論文を読む際に役立つツール
必要な情報が、英語の論文にしか書いてないことってありますよね。英語が苦手な人にはつらいでしょう。
英語論文も同様に要旨(Abstract)かまとめ(Summary)を主に読むことになりますが、英語がわからないとどうしようもありません。そこで、英語の読解の助けになる、次のサービスを使ってみてください。
もちろん、自力で訳せる力をつけることが望ましいですが、それで卒論提出が間に合わなくなっても仕方がないので、使えるツールは利用していきましょう。
英辞郎
英辞郎は、Webで使える辞書です。このサイトのいいところは、「けっこう専門用語も載せられている」ところです。学術誌を読めば、専門用語が頻出すると思うので、このサイトがけっこう役に立つと思います。
google翻訳
どうしようもなければ、google翻訳につっこみましょう。論文であれば専門用語が多く含まれるので正確に訳せる可能性は低いですが、なんとなく書いてあることを理解するのには役に立つと思います。
翻訳アプリ
今どきは、スマホから写真を取り込んで翻訳ができるみたいですね。すばらしいですね。このスキャン&翻訳+ テキストグラバーなどのアプリで、文書を写真として取り込んで翻訳することができます。
人に聞く
どうしてもわからない箇所は、人に聞きましょう。
もちろん、「ここからここまで全部訳してください!」なんて頼みごとをしようなら、ウザがられます。ここの「専門用語らしきものの意味を教えてください。だいたい〜という意味だと思うんですが、それで合っているでしょうか?」と、ピンポイントで質問するようにしましょう。
人にものを尋ねるときは、自分で解決のために努力した痕跡を示すことです。人に丸投げではウザがられるか、仕事できんやっちゃなと思われるのがオチです。私も実際、部下から助言を求められた際、何も考えてないで持ってきたやつには低評価を下していました。これは社会人になったら特に注意した方がいいことです。今のうちに他人へのものの尋ね方を身につけておきましょう。
まとめ|参考文献は必要な箇所だけを効率的に読もう
今回は、参考文献の効率的な読み方について解説をしました。
- 文献は膨大なので効率的に読まないと時間オーバーになる
- 書籍で広く浅く→論文で各論へ、という流れがおすすめ
- ノートは1冊にまとめる、文献のコピーをとる、友達と研究テーマについて雑談する
- 英語論文は、英辞郎、google翻訳、翻訳アプリや他人の力を借りましょう
研究で忙しい人は特に時間がありません。今回紹介した方法で、効率的に参考文献を読める&探せるようになってください。