サイトアイコン ロンカツ|卒論の書き方・研究の進め方・発表の仕方

卒論の本論の書き方(手順・実験・調査・結果・考察など)

この記事はこんな人におすすめ

  • 本論って何をどう書けば…
  • 実験方法とか調査方法とかの書き方がいまいち不明
  • 結果・考察ってどこにどう書くの?

この記事では、卒論の本論の書き方について解説していきます。

本論とは、あなたの実験の手順や手法、調査方法、結果や考察について書いていくところです(考察については別章を設けて書く場合あり)。ほとんどが、事実を具体的に書いていけば出来上がります。一番具体的に書かなければいけませんが、意外と簡単です。

それでは早速、本論の書き方について解説していきます。

本論の構成

本論では、いよいよあなたの研究手法や得られた結果・データ、考察について解説していきます。ほとんどがやったことを書くだけなので、人によってはここから書き始まった方が書きやすいかもしれません。

本論は次の要素で成り立っています。

  1. 研究の目的
  2. 研究手法(調査方法)
  3. 結果
  4. 考察

それぞれ見ていきましょう。

研究の目的

序論で示した課題について、あなたの研究によって「何を明らかにするか」「何のためにこの実験や調査、考察をするか」を簡潔に書きます

序論でも研究の目的は書きましたが、本論から読む人もいるので、本論でも簡潔に書きましょう。特に、複数の実験や調査を行なって、本論を何章かに分ける場合などは、「特にこの章では何について書くのか」をはっきりわかるようにしましょう。

研究手法(手順など)

どのように実験や調査をしたかを具体的に書きます。

実験の手順や、使った器具・機器・薬品や材料、引用した文献・データや、解析に用いた数式や実験を行った時の条件など、必要性のある事柄は全て具体的に記載します。

結果

研究によって得られた研究結果を示します。

表、図やグラフなどを使ってわかりやすく書くことが大切です。主観を交えず、得られた結果を整理して客観的に示しましょう

考察

考察では、得られた結果を分析した「主張(意見)」を書く部分です。

注意して欲しいのは、感想ではないということです。「実験がうまくいって満足だった」というのは不要です。

考察には主観が入りがちですが、論理的に他人から見ても納得できる考察を導くことが大切です。「あぁ、そういうデータが出たなら、確かに僕から見てもそう言えそうだね」と読者に納得してもらえるように書くということです。

既存の知見(先行研究)と、あなたの研究で得られた結果を元に、自分なりの主張を導き出すことが考察です。あなたが「この研究で最も言いたかった主張」を書く場所です。この考察を伝えるために、あなたは論文(卒論)を書くのです。

ただし、論理的に筋が通っていることが必須なので、じっくり結果を吟味して、自分の考えを練って考察を書いてください。

本論の例文

簡単ですが、具体例を書いてみました。室温と業務効率の関係についての研究を例にしています。

  • 研究の目的
    既存の研究(【参考文献の著者】によれば)にて、室温が人間の労働生産性に本人の自覚なく大きな影響を与えることが明らかにされている。しかし、デスクワークにおいて、室温がヒューマンエラーの観点から、労働生産性にどのような影響を与えるかについて、詳しく検討された例はない。そこで、本研究では、室温と労働生産性の関係を検討するべく、被験者に室温を調整した室内において計算テストを実施させ、その正答率を調べた。
  • 研究手法
    湿度60%に調整した恒温室内で、10名の被験者に、制限時間45分で単純な計算テストを実施した。15℃から30℃まで温度を1度ずつ上昇させ、各温度ごとに同じ被験者集団に内容の異なる計算テストを実施した。
  • 結果
    室温ごとの正当数を、20℃での正答数を分母として、各室温での正当数を比として図1に示す。24℃で正当数が最高となり、もっとも計算ミスが少ないと言える。
  • 考察
    本研究で室温を24℃に保つことによって、計算ミスが最も少なくなることが示された。既存の研究(【参考文献の著者】)によれば、労働生産性に最も影響を与えるのはヒューマンエラーだと指摘されている。計算ミスは、単純なヒューマンエラーによるものと考えられので、労働生産性を向上させるためには職場の室温を24℃にすることが有効であると考えられる。本研究では、湿度が与える影響については検討しておらず、湿度が与える影響については別途調査が必要である。

簡単な例ですが、これでなんとなくわかりましたでしょうか?(上の例はあまり下調べせず書いたので、事実とはたぶん異なります。許してね。突っ込もうと思えば突っ込みどころもたくさんあります。)構成や展開の点を参考にしてみてください。

詳しくは、先輩の論文を参考にさせてもらうのがいいでしょう。

まとめ|本論は具体的研究内容を書くところ

今回は卒論の本論について解説をしました。

今回の記事を参考にして、しっかりとした骨太の本論を書けるようにしましょう!

モバイルバージョンを終了